自然住宅 土間と吹抜の家|Iさんの家

設計監理・施工:夢工場

外観は、リビング空間の吹抜を中心として大きな開口部を設け、シンメトリー(左右対称)な構成としています。中央の大きなガラス面の両側にある白い珪藻土の壁は、木製建具を引き込む戸袋になっています。その他の部分は杉の下見板です。

 

この家の中心となるリビング空間の吹き抜けです。ダイニングテーブルは置かずに、大きなテーブルを製作し、飲食のスペースとくつろぎのスペースを一体化したことによって、ゆったりとした空間が生まれた。

床は24ミリ厚の能登ヒバフローリングです。冬はほんのりと暖かく、夏はべとつかずサラッと気持ちのよい素材です。吹抜の天井には地松の丸太梁が架かり、大きな屋根空間を支えています。壁は竹小舞を掻き、土壁下地に珪藻土で仕上げています。壁の一部には、竹小舞をそのまま化粧としてあらわした下地壁を設け、左官職人の仕事の痕跡が見えるようにしています。

 

庭に面した大きな木製建具のある土間空間に薪ストーブが設置してあります。吹き抜けを通して、ストーブの暖かさが家中に広がります。

土間は、土をにがりで固めた三和土(たたき)です。薪ストーブ周りは、薪や灰などで汚れやすい部分ですが、外部へ連続する土間空間にあることによって、その難点を克服しました。

リビングに連続する土間空間は、内部と外部を繋ぐ中間領域となると共に、近所の人が気軽に立ち寄れる縁側空間としても機能しています。

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